様々なメーカーから発売され、日本でも普及してきている「スマートスピーカー」。
興味はあっても、「そもそもスマートスピーカーとは?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、スマートスピーカーとは何なのかということを基礎から解説。
スマートスピーカーの定義や歴史、おすすめの機種などをご紹介していきます。
目次
スマートスピーカーとは?
スマートスピーカーをまだ使ったことがない方は、「そもそもスマートスピーカーとは?」と疑問に思っている人も多いはず。
まずは、スマートスピーカーとはどんなものなのかという基礎知識から知っていきましょう。
どんなことができる?
スマートスピーカーとは、AIを搭載した音声認識機能のあるスピーカーです。
人の声や言葉を聞き取ることができるので、指示を声に出して音声操作できるのが特徴。
スピーカー本来の機能である音楽再生・ラジオ再生といった機能はもちろん、AIの学習能力を利用した自動選曲や、インターネット・スマート家電と連携した多様な機能を持っています。
詳しい機能は後の項目で解説しますが、まずは「AIが搭載されている」「ハンズフリー操作ができる」ということを押さえておきましょう。
スマートスピーカーの歴史
初めてスマートスピーカーという商品が登場したのは、2014年。Amazonが現在も人気の高い機種である「Amazon Echo」を開発、販売開始しました。
以降、数々のIT企業が自社のAIアシスタントを搭載したスマートスピーカーを発売し、競争が激化しています。
日本でスマートスピーカーが普及し始めたのは、発売から3年後の2017年ごろから。
2018年の調査では、日本でのスマートスピーカー普及率は1割弱に達しています。
どんな種類がある?
スマートスピーカーの種類を大まかに分類すると、以下の種類に分けられます。
- 小型タイプ
- 高音質タイプ
- ディスプレイ付きタイプ
- 外付けスピーカータイプ
小型タイプ
小型タイプのメリットは、見た目がすっきりしていて安価なこと。寝室など小さめの部屋や、サブ用としての使用に適しています。
高音質タイプ
高音質タイプは、音質の良さがメリット。
音楽再生をメインとして使いたい方には、こちらのタイプがおすすめです。
ディスプレイ付きタイプ
ディスプレイ付きタイプは、カレンダーの予定やショッピングサイトを音声だけではなく視覚で確認できるのが特徴。
動画再生や写真のスライドショーも、ディスプレイ付きタイプだけの機能です。
外付けスピーカータイプ
外付けスピーカータイプは、他のタイプに比べてあまりメジャーではありません。
音質に強いこだわりがある方など、今持っているスピーカーをスマートスピーカー化したい場合におすすめです。
スマートスピーカーにしかできないこととは?
マートスピーカーにしかできないことは、とてもたくさんあります。スマートスピーカーと一般的なスピーカーを比べると、その違いは一目瞭然。
項目 | スマートスピーカー | 一般的なスピーカー |
---|---|---|
音楽の再生 | ○ | ○ |
ラジオ再生 | ○ | ○ |
ニュース・天気予報 | ○ | × |
スケジュール管理 | ○ | × |
検索機能 | ○ | × |
家電・照明の操作 | ○ | × |
ショッピング | ○ | × |
メール読み上げ・送受信 | ○ | × |
スマートスピーカーは単なるスピーカーではなく、スピーカーとインターネットデバイスを組み合わせたようなアイテムです。
以下で、スマートスピーカーにしかない機能を詳しく解説していきます。
音楽の再生<聴きたい曲・今の気分がBGMになる>
音楽の再生は、スマートスピーカーにも普通のスピーカーにも共通している機能です。
しかし、スマートスピーカーはAI技術や音楽配信サービスとの連携で、プラスアルファの音楽体験を提供します。
例えば、スマートスピーカーは曖昧な指示での自動選曲が可能。「ジャズが聴きたいな」「リラックスしたい気分だな」と思ったら、それをスマートスピーカーに伝えるだけでぴったりな曲を流してくれます。
もちろんスマートスピーカーは音声操作できるので、スピーカーを直接操作する必要はありません。
一度スマートスピーカーを体験すると、聴きたい曲を考えて、CDやプレイリストを探し、プレイヤーにセットして再生するという作業がとても手間に感じるはずです。
さらに、Amazon EchoならPrime Music、Google HomeならGoogle Play Musicなど、音楽配信サービスと連携することもできます。
世界中の数百万曲の楽曲から、今の気分に最適な音楽をAIが選んでくれますよ。
もちろんアーティストや曲名を具体的に指示することもできるので、好きなアーティストの最新曲も視聴可能です。
ニュース・天気予報<「今日のニュースは?」で情報をアップデート>
最新のニュースや天気予報を伝えてくれるのは、普通のスピーカーにはない機能。「今日のニュースは?」と尋ねるだけで、いつでも知りたい情報にアクセスできます。
ニュースはラジオでも聞けますが、ラジオで聞くニュースは受け身になってしまいます。
ニュース番組を放送している時間帯や、気になるトピックを取り上げるタイミングを待つのはとても手間。
スマートスピーカーなら、あらかじめ居住地や知りたいトピックを設定しておくことで、より精度の高い必要な情報を知ることができますよ。
スケジュール管理<手帳のチェックは不要!スケジュール管理も簡単>
スマートスピーカーは、話しかけるだけでアラームやタイマーの設定ができます。
目覚まし時計やスマホのアラームを設定する必要がなく、寝る前に「7時に起こして」と言うだけで寝られるのは疲れている時にとても魅力的。
音楽再生機能と合わせて、「7時に気分の上がる音楽で起こして」などの指定をすることもできますよ。
また、スケジュール管理にはカレンダー・リマインダー機能が便利。
「◯日◯時に東京駅」「16時に◯◯さんに電話」など予定を話しかけると、自動でカレンダーに予定が登録されます。
予定が近くなるとお知らせしてくれるので、うっかり忘れてしまう心配もありません。
登録したスケジュールは、「今日の予定は?」と尋ねると教えてくれます。わざわざ手帳やカレンダーを開いて確認し直さなくてもいいので、家事や準備で忙しい朝の時間を有効活用できますね。
検索機能<気になったことは「○○って何」と聞くだけ>
スマートスピーカーは、検索機能もとても便利。
本や新聞に知らない言葉が出てきたときは、「○○って何?」と尋ねるだけで答えてくれます。
わざわざスマホやPCで調べ物をするのは手間ですし、なかなか答えが見つからなかったり、調べるうちに脱線したりして時間を無駄にした経験は誰しもあるでしょう。
スマートスピーカーがあれば、そんな時間を省いて知識を深めることができますよ。
家電・照明の操作<手がふさがっていてもリモコンがなくても照明のON/OFFができる>
AI技術の進歩により、「スマートホーム」「IoT」という言葉が注目されています。
スマートホーム・IoTとは、インターネットに接続して、スマホやスマートスピーカーで操作できる家やモノのこと。
スマートスピーカーはIoTと連携して操作できるので、照明・家電を直接操作する必要がなくなります。
手がふさがっていたり、リモコンがすぐ見つからない時も、スマートスピーカーに話しかけるだけでオン・オフや調整が可能。
スマートスピーカーとスマート家電を一緒に導入することで、暮らしがよりスムーズになりますね。
ショッピング<買い物は声をかけるだけ!買い忘れもなし>
スマートスピーカーの中でも、Amazon Alexaが搭載された機種なら、音声操作のみでショッピングができます。
Amazon Primeと連動しているので、通常のAmazonでの買い物のように自宅に届き、買い物に出る手間や買い忘れの心配がありません。
その他の機種では購入まではできませんが、「ショッピングリスト」という買い物メモの作成が可能。足りないものに気付いた時、「ティッシュをショッピングリストに追加」などと話しかけておくと、スマホに自動で買い物メモが作成されます。
次に買い物に行く時にお店でチェックすれば、買い忘れを防ぐことができますよ。
メール読み上げ・送受信<家事をしながらメール・メッセージチェック>
スマートスピーカーでは、音声操作でメールの読み上げや送受信ができます。
新着メールを確認したいときは、スマートスピーカーに「メールは来ている?」と聞くだけ。内容まで読み上げてくれるので、メール確認のためにスマホやPCを開く手間がなくなります。
また、送信メールも音声入力で直感的に作成でき、手早く必要な連絡ができますよ。
その他、オーディオブックやレシピの読み上げもできるので、スマートスピーカーがあれば、家でPCやスマホを開く必要がほとんどなくなるかもしれません。
スマートスピーカーのおすすめモデルは?
スマートスピーカーの代表的なブランドは、以下の3つ。
- Amazon Echo
- Google Home
- HomePod
それぞれの特徴や、おすすめポイントを見ていきましょう。
Amazon「Amazon Echo」
Amazon Echoは、AIアシスタント「Alexa」を搭載したスマートスピーカーです。
他のメーカーに先駆けて最初に発売されたスマートスピーカーでもあり、2019年現在の世界シェアは22.1%で1位。
ラインナップは小型モデルから高音質モデルまで全部で11種類あり、豊富なモデルの中から選べるのが魅力となっています。
また、Amazonと連携してショッピングができるのは、Alexa搭載のスマートスピーカーだけ。注文や配送状況の確認も、声をかけるだけで行えます。
他にも、Prime Music、Prime VideoなどAmazon関連のサービスと連携でき、多彩なコンテンツが楽しめるのも魅力。
さらに「スキル」と呼ばれる拡張機能も充実していて、多機能なスマートスピーカーが欲しい方におすすめです。
Google「Google Home」
Google Homeは「Googleアシスタント」というAIを搭載しています。
2019年の世界シェアは16.8%で第2位。Googleアカウントと紐づけることができ、カレンダーなどが共有できるのでスケジュール管理機能が充実しています。
また、大手メーカーのスマートスピーカーでは唯一、6人までの話者認識が可能。
声質で喋っている人を判断し、パーソナライズされた対応ができるので、家族がそれぞれ予定を管理することができます。
また、検索エンジンはもちろんGoogleを使用しているので、検索機能の精度は抜群。
他にもGoogle Play Music、Google Photoなど、Google関連のサービス利用頻度が高い方におすすめです。
Apple「HomePod」
AppleのHomePodは、日本では2019年8月23日に発売されたばかりの新しいスマートスピーカー。
まだ発売から間もないため、日本でのシェアは低め。搭載しているAIはiPhoneと同じ「Siri」となっています。
HomePodの特徴は、他のApple製品とシームレスに連携できること。
直前までiPhoneやiPodで聴いていた曲をそのまま引き継げるなど、Apple製品ユーザーはスムーズに生活に取り入れられるはずです。
また、他のスマートスピーカーに比べてとても省エネなところもHomePodの長所。
使用電力がLED電球よりも少ないので、長時間使っても電気料金の心配をしなくて済みますよ。
まとめ
スマートスピーカーとは、AIアシスタントが搭載された多機能なスピーカーのこと。
音声認識機能とAIの知能でユーザーのニーズを読み取り、ユーザーの手足の代わりとなって作業をショートカットします。
今回は、スマートスピーカーの主な機能を解説しましたが、詳細な機能はメーカー・機種によって異なります。
わからないこと、知りたいことがある方は、ぜひ店頭のエディオンスタッフに質問してみてくださいね。