正確な時間を刻む日本の技術(シチズンサテライトウエーブ)

~正確な時間を刻む日本の技術

シチズン サテライトウエーブGPS

時計好きの担当者が、思いのままに気のままに書くblogです。
時計の使い方、時計の歴史など思いついた事を時にはメーカー様より貴重な写真を
頂きつつ、書いていきます。

前回お話しした、シチズンの電波時計から更に進んだ正確な時刻を刻むための技術革新についてお話していきます。

シチズンは2000年、世界中でより多くの人に正確な時刻を届けたい。 その思いのもとシチズンの衛星電波時計「サテライト ウエーブ GPS*」の開発をスタート。当時、短時間かつ時刻情報のみの受信をする時計専用のGPSチップは存在せず、シチズンは自社でGPSチップの開発をすることとなりました。

世界のどこでも正確な時刻を取得できる夢の時計への挑戦がはじまりました。

* GPSはGlobal Positioning Systemの略


世界初、光発電衛星電波時計の誕生

そして11年後の2011年に生まれたのが、世界初となる光発電衛星電波時計「Eco-Drive SATELLITE WAVE」。

宇宙、太陽、光など、地球や衛星を感じさせるデザインが特長で、当時のシチズンの技術、そして美へのこだわりが集結したモデルとなりました。


正確な時刻とスピードの追求

シチズンの挑戦は更に続きます。正確な時刻を表示する時計で、その正確な時刻をストレスのない短時間で表示する、『スピード』という課題に向き合いました。

結果、2014年『スピード受信』と受信後の『スピード運針』(短時間で目的時刻まで針が移動)を可能にした、「Eco-Drive SATELLITE WAVE F100」を発表。

「Eco-Drive SATELLITE WAVE F100」は時刻情報を最短3秒で受信。更に時針、分針、秒針の3針それぞれに独立したモーターを搭載することで、ストレスのない時刻合わせを実現した、当時世界最薄の衛星電波時計となりました。

『スピード』への追求が、ストレスのない時刻合わせを実現したのです。


GPS機能、位置情報と時刻情報の両方の取得へ

2015年、スピードというコンセプトを受け継ぎつつ、GPS機能を最大限に発揮する「位置情報」と「時刻情報」の両方を取得できる薄さを追求したモデル「Eco-Drive SATELLITE WAVE F900」を開発。

BASELWORLD2015で発表したこの腕時計には、針の正回転と逆回転の高速回転を可能にするモーターを搭載。スピーディーに正確にその場所の時刻を表示する、当時世界最薄*の多機能GPS衛星電波時計となりました。

*2018年9月当時、シチズン調べ。


その後もシチズンのエコ・ドライブGPS衛星電波時計F900から更に進化したF950を発売。

F900と比較し、時針、分針の動きを2倍に高速化。時刻情報の受信では、引き続き「最短3秒」で受信し、高速ツインコイルモーターにより、受信から修正完了までを更なる『スピード』を獲得。

また、ホームとローカルの二つの時刻を同時に表示し、1ステップで入れ替え可能。1/20 秒・24時間計測のクロノグラフや、文字板に当たる光の強さを判別し、発電量を7段階で表示する「ライトレベル インディケーター」も搭載。

シチズンのこれからの『正確な時刻』『スピード』の進化に目が離せません。